耳より!SPかわら版

第11回:勤務間インターバル制度による労働者の睡眠不足解消

近年、「睡眠」という言葉が注目を集めています。
厚生労働省の行った調査によると、平成19年から27年の間、1日の平均睡眠時間が6時間を下回る人が増加しており、平成27年のデータによると、39.5%まで上がっています。
長期にわたる睡眠不足が積み重なっている状態を示す、「睡眠負債」という言葉がありますが、睡眠負債は様々な病気を発症する原因になるとされています。睡眠負債の問題点は、本人に睡眠が足りていない自覚がなく、改善されにくいことです。
では、なぜこのような状態に陥ってしまうのでしょうか?日本人は働き者だ、とよく言われるように、睡眠負債の原因の1つは、長時間労働にあります。企業の立場になると、従業員の疾病発症率の増加は、労災の発生につながってしまいます。つまり、睡眠負債は従業員にも企業にも悪影響を与えるのです。
この問題の解決策として、退社から出勤までに一定の時間を空け、睡眠時間を確保する、「勤務間インターバル制度」に期待がかかっています。
日本では勤務間インターバル制度はまだ普及しておらず、企業がこの制度を導入することで、睡眠負債は改善の方向に進むのではないでしょうか。

2017-12-04

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