耳より!SPかわら版

健診現場で活かす!アンガーマネジメント

第9回:"自分のタイプは?「外柔内剛=執着心の強い人」 "

"第9回:自分のタイプは?「外柔内剛=執着心の強い人」 今回は「外柔内剛=執着心の強い人」が経験しやすい怒りと、その対処法についてご紹介します。「外柔内剛」は文字通り優しそうに見えますが、心の中はしっかりしていることです。したがって、このタイプの人は、外見は穏やかで物腰が柔らかい一方、自分の内には堅い意思がある人だということができます。 温厚そうで穏やかな雰囲気をまとっているため、周囲の人から仕事やちょっとした用事を無遠慮に頼まれることが多くあります。実際は、自分の軸や芯をしっかりと持ち、自分が決めたこと•ルールは誰に対しても譲らない強さを秘めています。ただし、周囲からの期待に応えたいという気持ちもある程度は持っているため、譲歩ないしは妥協する場面も出てきます。それが自分の許容範囲を超えてくるとストレスになったり、自分のルールとは異なる形で仕事の手順や方法を強要されたり、気に入らないことをどうしてもやらなければならない時に、強いフラストレーションを感じます。また、情報や物事の整理が得意ではなく、あれこれと考えて気持ちが不安定になることもあります。 【イライラしやすい場面】 ・たまたま近くを通りかかったスタッフから、「先生、これお願いできますか?」と本来の業務とは異なる仕事や作業を頼まれる ・慣れ親しんでいる手順とは異なるやり方で対応するようにクギを刺される ・頭ごなしに「ここでは全員ここのルールに従っていただきます」と言われる ・終業の時間ギリギリになって、残業してもらえないかと打診される ・自分が正しいと信じている情報が、メディアでは違った形で報じられる ・職場にいる気難しい上司への報告を押し付けられる 感情トラブル回避術 「外柔内剛=執着心の強い人」の対処方法 1)自分のルールに執着しない: 自分のルールを持つことはとても大事ですが、世の中には自分のルールが通用しないことも多々あります。自分以外のルールも存在すること、他の人のルールも「方法はいく通りもある。最終目的が達成されるならどの方法でも良い」と受け留められるように、視点を変えるなどして自分の許容範囲を広げましょう。 2)楽しいことをする: やりたくないことや後回しにしたいことは、日常生活の中でたくさんあると思いますが、嫌々やっていると精神的にも良くありませんし、体力的にもすぐに疲れてしまいます。考え方を変えて作業自体を楽しめるようになれれば最高ですが、急に変えるのは難しいかもしれません。一旦、「やらなければならないこと」として重い腰を上げて終わらせた後は、自分が好きなスポーツや楽しい趣味に興じて、溜まったストレスを発散しましょう。 3)情報に触れる時間を減らす:世の中には情報が溢れています。次から次へと新しい技術が開発され、新しい発見が見られたり新説が現れたりするなど、それまで正しいと信じていた情報が古いものになったり技術革新によって覆されることも多々あります。入ってくる情報が増えると、そのたびに疑問や疑念が生じて、心が落ち着きません。情報過多で不安定になりがちな心を休ませるため、メディア(テレビ、インターネット等)と距離を置く•離れる時間を持つようにしましょう。 "

2015-12-01

"一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメントシニアファシリテーター 須田愛子"