耳より!SPかわら版

健診現場で活かす!アンガーマネジメント

第6回:自分のタイプは?「公明正大=道徳心の強い人」

"第6回:自分のタイプは?「公明正大=道徳心の強い人」 自分の怒りの傾向を知ると、怒りに対する処方箋が見つけやすくなります。怒りの傾向を知るというのは、自分が何に対して怒りを生じやすいのか、世の中にはどういうことで怒りを生じる人がいるのかを理解するということです。怒りは、私たち自身の考え方、願望•理想•欲求•希望などを表す時に使われる言葉「べき」が目の前で裏切られた時に生じます。アンガーマネジメントでは、この「べき」に関わる考え方を6つのタイプ(道徳心、利己心、自尊心、執着心、警戒心、自立心)に分類しています(これら6つの要素は強弱の違いはあるもののすべての人が持つもので、どれか一つに特化されるものではありません)。 では、あなたのタイプを簡単に調べてみましょう。次の12の質問に1-6の点数をつけてください。 そして質問1と7、2と8、3と9、4と10、5と11、6と12の点数を合計した数字を出してください。 すごくそう思う          6点 そう思う             5点 どちらかというとそう思う     4点 どちらかというとそう思わない   3点 そう思わない           2点 全くそう思わない         1点 質問 点数 (1) 質問 点数 (2) (1)+(2) 合計 1 世の中には尊重すべき規律があり、人はそれに従うべきだ 7 たとえ小さな不正でも見逃されるべきではない *1 2 物事は納得いくまで突き詰めたい 8 好き嫌いがはっきりしている方だ *2 3 自分に自信がある方だ 9 自分はもっと評価されていいと思う *3 4 人の気持ちを誤解することがよくある 10 自分で決めたルールを大事にしている *4 5 なかなか解消できない、強いコンプレックスがある 11 人の言うことをそのまま素直に聞くのが苦手だ *5 6 リーダー的な役割が自分に合っていると思う 12 言いたいことははっきりと主張すべきだ *6 *1:公明正大(道徳心) *2:博学多才(利己心) *3:威風堂々(自尊心) *4:外柔内剛(執着心) *5:用心堅固(警戒心) *6:天真爛漫(自立心) 感情トラブル回避術 合計点が一番高いものが、あなたの怒りのタイプになります。高い同点が複数あれば、それらの性質が合わさったものと考えてください。 今回から6回連続でそれぞれのタイプについて解説します。今回は「公明正大=道徳心の強い人」が経験しやすい怒りとその対処法についてご紹介します。 「公明正大=道徳心の強い人」は、自分が正しいと思うことや正義を重んじるタイプです。使命感に燃え、信じることにまっすぐ突き進んでいくパワーがあります。そのため、マナーを守らない人や間違ったことをしている人がいると気になりイライラします。例えば、 •健診に来たグループが受診を待つ間、大きな声でおしゃべりをしている。 •使用禁止の貼り紙に気づかないのか、無視しているのか、スマートフォンや携帯電話を健診会場で使用している •受診の列に並ばず割り込もうとする •健診の前日は食事や飲酒についての制限を明らかに守っていない(=お酒臭い状態)にもかかわらず、そのことを否定する •仕事中に若いスタッフが何人か、受診者の待ち時間用に備え付けられた雑誌•週刊誌を見て、好きなタレントの話をしている といった状況で、怒りを感じることが多いです。 このタイプの対処方法としては、 1)見なくて良いものは見ない: マナーの悪い人やルールを守らない人をすべて見ていたらキリがありません。自分のイライラが増えるだけです。適度に目をつぶることも時には大切です。 2)自分の正しさにこだわりすぎない: 自分が思う正しさを押し通そうとすると人間関係がぎくしゃくし、居心地の悪い雰囲気になります。ある程度の寛容さをもって接することができると、自分も他人も気持ちが楽になります。 3)他人を尊重する: 人にはそれぞれ異なる価値観や大切にしたい思いがあります。自分とは違う価値観があるという事実を受け入れ、周囲の人の考え方や行動を尊重しましょう。 "

2015-11-10

"一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメントシニアファシリテーター 須田愛子"